プロダクトマネージャー・カンファレンス2018 (Day2)に参加しました #pmconfjp
11/6-7に行われたプロダクトマネージャー・カンファレンス2018のDay2に参加しました。
私はプロダクトマネージャーではありませんが、新サービス検討を行っているので、プロダクトマネージャーの観点でどのように新しいサービスを生み出すのかを知りたいと思いました。
巨大なFinTech事業開発におけるプロダクトマネジメント (FOLIO)
- Projectは終わりがある、Productは終わりがない
- プロダクトマネージャーは「プチ社長」である
- 常に「何」を「何故」作るのかを追求し続ける(WhyとWhat)
- 証券会社(金融)における特殊性
- 社会インフラとしての完全性と堅牢性
- 技術が枯れている
- コモディティ化しやすい
- 株はどの証券会社で買っても同じ=コーラはどのコンビニで買っても同じ
- 攻めと守りの天秤
- 守りが重視される
- 最初は3ヶ月でローンチできると思っていたが2年掛かった
- コモディティ化しやすい金融のプロダクトで非コモディティ化するプロダクトを作る
- テーマ投資
- 単一プロダクトから複数プロダクト
- おまかせ投資、LINEスマート投資をローンチ
- それぞれのターゲット、KPIは異なる
- 理想
- 現実
- 対策
- サービス開発・運用に適した組織ビルド戦略の立案と推進をするCTO室を新設
- プロダクト境界の明確化
- 組織境界とミッションの明確化
- サービス開発・運用に適した組織ビルド戦略の立案と推進をするCTO室を新設
- プロダクトマネージャーの資質
- プロダクトへの尊敬(愛情<尊敬)
- 相手への尊敬
- 自分への尊敬
- 交渉に失敗することがあっても自分の決断を自信をもって伝えられること
C向けアプリのPM経験者から見た、B2B Saasのプロダクトマネジメント (マネーフォワード)
- MFクラウド経費を担当
- マネーフォワードでは1プロダクト10名程度のメンバで対応する
- B2BとB2CをAARRRモデルで比較
- ユーザの理解
- B2Bはユーザになれない場合が多いので、何が課題なのかを認識できない
- ユーザになるための活動として自社の経費精算を積極的に使ってもらう
- 課題の認識
- B2Cは仮説的でホームラン狙い
- B2Bは実在する課題を潰すヒット狙い
- 何らかの手段で実現できるかがまず求められる
- SaaS開発の決定軸
- プリセールス(新機能)、オンポーティング(利用開始時の負荷軽減)、ポストセールス(既存機能の改善)の中でどこに課題があるかを考える
- 企業は合理的な売買をするか
- 機能の多さだけでは判断しない
- ないものをカスタマイズ作ってくれと要求される
- よいPMは要求とプロダクトの落としどころを見つけ、かつ顧客を満足させる(簡単ではないが)
- プロダクトの愛をお金に変える
- Apple
- 値引きしない、純正付属品(高い)
- ユーザの愛をお金に変えている
- 上位プランを選んでもらう(梅→竹・松)
- Apple
気がついたらプロダクトマネージャーになっていた (Nature)
- Nature Remo
- 前職で電力事業開発を経験
- 供給が減った時に需要をコントロールする仕組みを作ればいいのではという発想からNature Remoを開発
- デザイン100%からスタート
- 壁に付ける想定なので目立たないようにデバイスの色を白にしたい(このこだわりが後々に問題に)
- 開発苦労話
- 製造を依頼していた工場に断られる
- ようやく製造してくれる工場を見つけてできたものを見たらプラスチックが膨らんでいる
- 白の赤外線リモコンは(おそらく)世界初
- 普通のリモコンは赤外線を通しやすくするため黒にすることが多い(黒の方が作りやすい)
- 継ぎ目のない1つのプラスチックで構成したいというデザイン
- 出荷後に湿度センサーに不具合があり1年間の保証で無償交換
- 寝ているとき以外は30分おきにTwitterでエゴサーチ
- botと疑われる
- やってきたこと
- 挑戦して失敗する
- 最悪ベースで自分が受け入れられる失敗かどうか
- 考えるより行動
- 最後まで粘る
- 挑戦して失敗する
- やらなかったこと
リクルートの横断組織で考えるプロダクトマネジメント(リクルートコミュニケーションズ)
- HowよりWhatを重視
- プロダクトマネージャーの意思決定
- 自分とエンジニアがワクワクするか
- 儲かるか(価値が世の中に認められるか)
- やる意義があるか(競争優位性、希少価値)
- プロダクトマネージャーの役割を4つに分割
- ビジネスプロデュース
- プロダクトマネジメント
- ITディレクション
- プロダクトリード
- 個人の持つスペシャリティを活かせる役割をアサイン
- 不得意なことを期待されると辛い
- やりたい仕事にチャレンジするための「成長テーマ」を設定
- 目指す成長イメージを作る(I型, T型, H型)
- 好奇心の強い人が伸びる
- ハイプロというキャリア(ハイプロ>組織長)
- プロダクトマネージャー≠組織長
- 役割を分ける
顧客、会社、チームをHappyにするプロダクトマネジメント ~観点・プロセス・レバレッジ~(楽天)
- 偏った愛による失敗
- ムリゲー(実現できない要求)
- 自己満(儲からないプロダクト)
- 誰トク(目的やKPIばらばら)
- 顧客、会社、チームをHappyにするためプロダクトを生み出し、成長させる
Build Narrative in Product (ドワンゴ)
- かつてのドワンゴは技術ドリブン
- 高度な技術で実現すれば客が付く
- Steve Jobsは「まず取り組むべきは顧客体験。技術云々はそれから。」
- 全く逆のことをやっていた
- スターエンジニアがほぼ解決
- 技術領域の拡大で精鋭だけで支えきれない
- スターエンジニアがボトルネックになり人材不足
- 実現したい機能が多過ぎる
- ユーザストーリーが想像できていない
- 不安なので量でごまかす
- 課題解決の施策を表現するワードがいちいちカッコいい(JOB STORYとか7 STAGESとか)
The mindset of building the product that user will love (メルカリ)
- 誰のため、何の問題を解決するのか
- 重要なことは
- Understanding(理解すること)
- Team Work(チームワーク)
- Fail Fast(早く失敗する)
- デザイン思考のダブルダイヤモンド
- 対象を理解することがデザイン思考の第一段階
- 行動する
- 関わる
- どっぷり浸かる
- 誰を理解するか
- ターゲットユーザ
- 間接的なユーザ
- みまもりSwitch(ゲームをする子供の親に着目)
- 極端なユーザ
- プロダクトが何故好まれる/好まれないのか
- ミートアップに招待してヒアリング
- 未来のユーザ
- Uberは何の問題を解決したか
- A地点からB地点に行くまでのユーザ体験はタクシー会社と同じ
- 車を見つける、到着後の支払のプロセスの違い
- 2分程度のユーザ体験で年数十億の売上を上げる
- デザインスプリント
- メルカリでは3日で回す(一般的に紹介されているデザインスプリントは5日で回す)
- 失敗してもOK、早く失敗して次に行く
- 大切なのは一過性のものではなく、一貫性のあるものを作ること
紹介していたThe SPRINT bookは邦訳が出ている。
SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法
- 作者: ジェイク・ナップ,ジョン・ゼラツキー,ブレイデン・コウィッツ,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/04/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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北米・アジア・欧州のプロダクトマネジメントの事例とスマートニュースの実践 (スマートニュース)
- 自主渡航
- 半年に1回、国外のカンファレンス、学会の参加ができる制度を利用してGeneral Assembly、Product Management Festival、TURING FESTに参加
- 北米ではプロダクトマネジメントはロジカルシンキングと同じぐらいの認知度
- PM以外のメンバもオーナシップを持ち、ゴールが共有され、PMが命令しなくても各メンバがパフォーマンスを出せる
- 「バーチャルでクロスファンクションなチーム」とは役割はあるけど体制(縦割り)はないということ?
中国のプロダクトマネジメントのリアル (Baidu)
- 中国はアメリカのプロダクトを模倣していたが、最近は自国向けに最適化されている
- 中国には10万人のプロダクトマネージャーがいる
- 平均年齢28歳、平均年収500~800万円(中国の中では高給)
- コンピュータサイエンスを学んでいるPMは30%程度
- 中国のPMは技術を知らなくても、ニーズとビジネスが分かればいい
- マーケとかコンサルに近い?
- マーケットの違い
拼多多(ピンドウドウ)
Anycaにおけるプロダクトマネジメント (ディー・エヌ・エー)
- カーシェアリングサービス(C2C)
- 登録されている車は6,000台
- トンマナ
- プロダクトのイメージカラー、キャラクター等
- 直感的に捉えられたいイメージ
- クルマサービス、男性的、新サービス、品質がよい、安く使えそう(だが安全)
- ユーザとの接点
- サービス説明会、クルマ撮影会、ユーザ交流イベント等
- ユーザの行動を分析して実装すべき機能を判断
- ソシャゲのノウハウ?
[ワークショップ]日本のプロダクトマネージャーは今何をすべきか
愛されるプロダクトが大事だと思う理由は何か
- 自分にとって責任感やモチベーションが生まれる
- 相手(チームメンバ、顧客)に情熱を伝えることができる
Next Action
私は[プロダクト名]をもっと愛されるプロダクトにしたい。そのためにはわたしは、[Next Actionについて書く]
感想
ドワンゴの発表にあった技術ドリブンでユーザストーリーを想像できていないというのは、とても刺さった。
技術ありきでプロダクトを作ってしまうと、楽天の発表にあった偏った愛による失敗を招いてしまうと思う。